奄美大島 ツアー|移住希望者の方々向け奄美大島ステイ企画第1弾【北部編】レビュー

奄美大島への移住者たちと話をし、亜熱帯オーベルジュ Villa Yurimunでちょっとゆっくり過ごして、奄美大島北部を知ってもらうステイ企画を2009年5月22日〜25日の4日間で実施し、今回はYONKさんがこの企画に応募してくれました。

◆YONKさんのプロフィール
東京在住の30代半ばの女性です。
奄美大島に足を踏み入れたことは一度もなく、沖縄も本島に1度行ったきりだったそうです。 田舎暮らしではボトルネックとなるペーパードライバーで、今回の奄美滞在ではレンタカーは使いませんでした。 事務職のお仕事の傍ら、趣味と実益を兼ねたハンコ彫りの修行中だそうで、彼女の彫ったハンコを使った名刺は圧巻の技術でした。ご興味ある方はこちら
◆YONKさんからの最初のお問い合わせメール
「こちらのサイトをこの間みつけて、移住希望者向けの企画を知り、ご連絡しています。私にとって住みたい所を見つけるのが今の最大の課題でして、島は他にも一箇所訪れましたが、奄美のような島の空気を感じてみたいと思っていた所でした。この企画は、移住者の方々のお話を聞けるということで心引かれました。仕事のこと等、確かに今は難しい局面ですが、とりあえず訪れてみたいという気持ちです。」
◆「移住者たちと語ろう!」会の模様
企画の特色は、初日の夜に「移住者たちと語ろう!」会をセットしたところです。 出席者は6名。

「移住者たちと語ろう!」会の模様


初日の疲れと緊張のためか、YONKさんから弾丸のような質問は出ませんでしたが、主な会話は以下の3つでした。
1)住まいはどうやって捜す?
2)仕事はどうする?
3)初めての奄美はどう過ごすのがいい?

住まいや仕事の捜し方は、移住希望の方の家族構成やこれまでのご経験で大きく異なるので、ここではプライバシーポリシーにより当日の具体的な内容は割愛させて頂きます。
住まいや仕事についての一般論は、ホワイトカラーの職種は皆無に近いくらい奄美大島にはありません。アルバイトも肉体労働系が中心で、最低賃金を保証する程度です。
交通機関は内地の都会と違い、バスしか走っていません。主要幹線道路を走るバスは内地の田舎鉄道よりも便数は多いですが、少し幹線道路から外れれば、朝夕の通学時間帯プラスアルファ程度です。そのため、最大の雇用の場となる奄美市名瀬地区の地価は内地並みに高く、住まいを借りようとすると家賃もそれ相応の金額になります。
逆に、家賃や地価の安い奄美市名地区以外に住居を構えれば、バス便が悪く、必ず通勤や日々の生活のために自家用車が必要となります。でも、この問題は奄美大島に限ったことではなく、日本の田舎全体の課題だと思います。


レンタカーを使わない奄美大島の過ごし方は、YONKさんのコメント(質問2)を参考にしてください。


◆YONKさんのコメント
東京に戻ってからYONKさんがMasumiの質問に答えてくれました。
質問1)初めて奄美大島を訪れる前に、どの位、本気で移住を考えていましたか?
全く考えていなかったを「1」、今すぐしたいを「5」とすると?
YONKさんの回答
「4」
暖かい気候と海や空や色んな生き物、そういったことを考えていたら、奄美大島という存在がにわかに浮上して大きくなったものの、アタマだけでは単なる妄想。なので、行ってみることにした。
質問2)4日間の滞在はどう過ごしましたか?
YONKさんの回答
初日:
空港→奄美パーク→Villa Yurimunチェックイン→周辺散歩→Villa Yurimunで「Iターン者と語ろう!」会に参加。
奄美パークに寄ったのは、空港から近かったし、田中一村美術館を是非観たかったから。奄美を描いた一村さんの絵は癒されます。

二日目:
手広ビーチ→大島紬村→鶏飯の久倉(ランチ)→倉崎海岸→Villa Yurimun
無計画で来たので、宿のお勧め散歩コースへ。 全て、ヴィラのレンタル電動自転車で回った。
手広ビーチの岩の間のプール※に入りたかった。大島紬村は、あまりに説明があっという間すぎるのと、工程パンフが有料なのは少々驚きでした。しかし、紬は素敵だった。お金が沢山あれば、買いたいくらいです。
鶏飯は、美味しかったです。パパイヤの漬物がもっと欲しかった。
倉崎海岸に着いた頃はさすがにくたびれてきて、ぼーっとすわっていました。
※Masumiからの注意
リーフの中にできる海中天然プールは大変きれいですが、危険である事も忘れないでください。
干満の差とリーフの地形によっては、潮の流れが非常にきつくなります。また、奄美大島のビーチには監視員やライフセーバーはほとんど配置されていません。自己責任であることを前提に、シュノーケリング等で海に入ろうとする時は、必ず宿泊施設等の地元の人間に事前にご相談ください。


三日目:
朝から夕方までマングローブ原生林カヌーと金作原原生林散策ツアー(送迎付き)に参加→Villa Yurimun
「奄美に来たらまずこれ」というものにも行ってみようと思ったから。
ツアーだから時間通りに動かねばならないのはどこでも同じですが、マイペースが好きな自分には物足りず。山道のわりと奥まで車両が通れるのには驚きました。

最終日:
ヴィラのレンタル電動自転車で、赤尾木から喜瀬にむかう途中の海岸(通称奄美クレーター)で遊んで、喜瀬を用安方面に向かい、途中薗家庭園をのぞく→きょら海CAFEで一休み→Villa Yurimun→ビッグツー→空港へ
「自転車で他の浜辺に行けるか?」とヴィラで聞いて、そこを回ってみることに。
海岸の潮が引いた後の水たまりを見ていた。小さい魚やいろんな生き物がかわいかった。用安に向かう田舎道、唯一すれちがったおばあさんがにっこりしてくれる。
時間がおしてきたので、途中でトイレ休憩したきょら海カフェでおみやげを買ったが、後ほど行ったビッグツーの方が安くて充実していた。美味しいと勧められて買ったもの※は、どれも本当に美味しかった。あおさのりは、サラダに入れていますが、あのふわふわ感も好きです。
※Masumiのお勧めお土産
梅雨のシーズンなら、「生」モズク、「生」あおさ。「生」は島でもこの時期しか手に入らないです。
フルーツは年中あるので、その時の旬のもの(梅雨の時期なら「スモモ」)。お菓子なら、「グループあいかな(龍郷町龍郷集落の婦人たちが作っています)の“きょら豆”」。ピーナッツに黒糖を加熱しながら混ぜ合わせる素朴なお菓子です。
質問3)奄美大島全体の心象や今回の滞在の感想は?
YONKさんの回答
三泊だけで、車の運転もできず、集落の人と接する機会も作れなかったので(海岸でにこにこ話かけてくれるおばちゃんやおじちゃんと話した)、今回で奄美は云々と言えるほどではないのです。
海がすばらしい、風と緑と鳥の声が…と五感が開いたところくらいで三日間終わり。色々わかるのは、長く滞在した時だと思います。

「奄美に行ってみたい」と思っていた時にサイトを見つけたので、背中を押してもらったのは良かったです。次回、どういう形で滞在すればよいかというヒントにもなったと思います。質問はこれからもさせていただけたら幸いです。

Villa Yurimunはこじんまり素敵な宿で、また機会があれば是非泊まりたいと思います。
東北の温泉には断然和旅館ですが、奄美のような所ではすごくしっくりきます。 Mr.&Mrs. ゆりむんも素敵です。
質問4)東京に戻って、移住したい気持ちに変化はありましたか?
全く考えられないを「1」、今すぐしたいを「5」とすると?
YONKさんの回答
「5」
あまりあちこち選択肢を増やす気もないし、東京をとにかく出たいというのもありますが、奄美に住めたらな〜と思います。今すぐ動くわけにはいかないのと、クリアすべき諸々はさておきです。
暖かさとか、南方の空気を感じに本州から知り合いなどがのんびりしに来てくれたらいいので、田舎方面の一戸建てが借りたいです。
Masumiのレビュー
まず、立ち上げて間もないサイトの企画に応募してくれたYONKさんに感謝致します。
また、今回の企画を終えて考えさせられたことが幾つかあります。一番は奄美の良さ/欠点を客観的に説明しきれていないことでしょうか。内地の都市部では不要の自動車運転は田舎では必須などの基本的な事柄から、訪れて下さる方々の経歴に相応しい職種の募集状況など、まだまだ取り組まねばならない項目は多々あります。
今回の経験は次回の企画やサイトに反映していきますので、今後とも「ねりやかなや」を宜しくお願い致します。